オタク・フィロソフィー

この世の地獄インターネット

これが俺の全正義

新海誠は童貞で、子供なんだと思った。
彼は齢46だが、多分大人になりたくない。

東京を「嫌な大人の集まる場所」の象徴みたいな描き方をしてると感じた。
完全に自分の憶測だけど、
新海くんは少なからず東京、もしくは社会みたいなものに水没ないし、
何かしらによって(きっと人為的でない事情で)破滅して欲しいんだと思う。


この作品で「大人」として描かれている人間は、もうなんか徹底的に「嫌」の塊みたいな描写だった。平泉成は知らんけど。
多分誠(まこ)っちは嫌いなのかもね、大人が。
あと毎晩のオカズはオネショタ。
これだけは断言できる。




須賀はこどおじ。
見た目は大人なんだけど、なんか違う雰囲気。
大人になろうとしている、子供。
作中の世界の真実を知る、というより信じることが“子供”で、
信じないことが“大人”なのだとすれば、やはり彼は大人であり子供でもある、子供おじさん。

この世界がもともと狂ってるのは、彼が身をもって体験しているんだろう。

子供みたいな心を本当は持っているのに、そんなの忘れて大人のフリをしなければ生きていけない世の中なんて狂っている。

自分の子供と気軽に会えない世界なんて狂っている。

自分の大切な人と会いたいのに会えない世界なんて狂っている。

なんかもう、全部嫌なんだろうな。
多分この人軽い鬱だと思う。

やはり目の死んでいる、
訳ありげな小栗旬には信頼が持てる。
あと好感も。



夏実はどっちつかず。
大人になりたいけど、なりたくない。
そんな感じ?でも、多分なりたくないと思う。
つまんない大人になっちゃうよ〜って言ってたし。
子供と大人の唯一の架け橋。想像通り女。
新海と寝た女。



別に嫌いじゃないです。




女装もきちんとこなす完璧ショタ。えらい。
性格とか言動とかは主人公クンより全然童貞っぽくないのに、あそこまで見た目と年齢がショタなのには理由があると思う。


多分、生々しいから。






帆高
愛に恵まれているのにそうでなく感じる感覚
形容のし難い息苦しく感じる感覚
何かわからないけど、とにかく前へと進みたい感覚

その擬人化がこいつなんじゃないか。
こいつは思春期の16歳である“俺たち”そのものなんだ。
多かれ少なかれ、俺たちは先に述べたような感覚を知っている。
今では忘れてしまった大人もいるだろう。
でも、紛れもなく“俺たち”はこいつであり、
“こいつだった時期”がある。

行動が無鉄砲なのに、なぜか鉄砲は持ってる。
鉄砲を何か大切なもののため、
他人に突きつけられるのが、
思春期の16歳童貞の、強さなんだ。
今はお前が…、強い!(英雄王)

あと、俺は少年なのに、
なんでみんな寄ってたかって俺のことを
「少年」と呼ぶんだ。
少年のことを、少年と呼ぶな。
少年は童貞なんだ。

本当に、童貞くさい。
何かを犠牲にして自分の大切な人を選ぶのなんて童貞だし、
年上のお姉さんの谷間を見て
「私の胸、見たでしょ…?❤︎」
って訊かれて
「みっ、見てませんっ!///」
と答えるのも本当に童貞。アホが。

人生に息苦しさを感じて家を飛び出し、
しみったれたカスの掃き溜めみたいな場所、
童貞さとかけ離れたものばかりの東京なんかに来て、
決まった目的もなく放浪して、
息苦しさを解消して、
何か大切なものを見つけて、
それのために一生懸命になって、
犯罪でもなんだってやるような、童貞。

“大人”なら大切な女と降り止まない雨を天秤にかけて、前者に天秤が傾くことは、ないと思う。
直感だけど。

お前、童貞だよ。


ああ、童貞。

お前の選択は、童貞だ。


お前の選択に、何の許しも必要ない。

お前が地質学を学ぼうとする、
その姿勢はどこか贖罪的で、少し大人びているけれど。


お前だけが、童貞だ。


お前は童貞であるがゆえに、強い。


俺は、俺だけは永遠に、お前だ。






天気女

冷静に境遇を考えるとめっちゃ可哀想。
肉親を失っちまった悲しみに暮れる暇もなく、
学校に行けず玄師、リスクリターンの見合わない能力の取得(しかもリスクを知らされない)、
家で豆苗とかネギとか育てちゃう(これはかわいい)、
そしてバイト、バイト、果てには売女。

大切な人間を失って目の死ん鮮度に拍車のかかった小栗旬と比べると、小栗旬も順当に可哀想だが、マジで言葉に詰まる。
かける言葉が見つからないと言うべきか。


ただ、彼女には主人公クンという救いがあったのが大きいのと、
一番の違いといえば自分の状況を顧みる力、みたいなものだろうか。
上手く言語化出来ず玄師だけど。





余談だが、(この文章が余談みたいなものだが)
この作品について
「主人公にイラつく」
とか
「大人になれよ」
とか作中の言葉上手く使って批判して

みたいなレビューがある。
正直な話、そういう気持ちもわかろうとすれば、理解(わか)る。


でも俺はわかりたくない。
全然上手く言葉にできないんだけど、とても、すごく嫌だ。

まるでそういうレビュアーが、作中で散々描かれた「嫌な大人」のように感じるのだ。


思春期のクソ中途半端な時の自分が考えてた、抱いていた想いなんて、そりゃ10年20年以内に忘れるんだろう。

俺がまだギリギリ18で、クソ半端なガキなのもあるんだろう。


でも、やっぱり現時点の自分にとって、
この主人公が抱いていたような感覚は忘れたくないものだ。


絶賛クソ半端なガキをやっているだけあり、
息苦しさだって、後先考えず何かをしたい気持ちだって、理由のない孤独感だって、今の俺にはある。


この作品は、改めて自分にその心があることを自覚させつつ、
そしてそれを忘れたくないと思わせてくれた、最高のものだった。